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経営はアルファでありオメガである
みなさんあけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
毎年なにが写っているのかわかりにくいと評判の年賀状ですが、今年のものはわかりやすいと思います。
蝉の抜け殻ですね。
夏の風物詩である蟬の脱け殻をなぜ年賀状に?
とお感じの方も多いのではないでしょうか。
年賀状の一番下にこんな一文があります。
I am Alpha and Omega, the biginning and the end, the first and the last.
(わたしはアルファでありオメガである。始まりであり終わりである。最初であり、最後である。)
これはヨハネの黙示録からの抜粋です。この引用に謎が隠されています。
財務会計の世界では、ある一つの目的に向かってすべてが定められています。
それがその事業年度の経営成績と財政状態の報告です。
一年間の経営成績の報告に損益計算書を用い、その結果決算日現在にどのような財政状態にあるかを貸借対照表で表現します。そして多くの人がこれを「決算書」と呼んで最終目的物と考えています。

蟬の脱け殻は最終目的物(オメガ・終わり・最後)なのでしょうか。
確かに抜け殻である限りはそうなのかもしれませんが、同時に成虫としての蝉の始まり(アルファ・始まり・最初)でもあります。
いま目の前にある事柄が結果だと見えているかもしれませんが、実はそれが次の始まりであることは多くのことにも当てはまるでしょう。
会計も同じです。多くの人は「決算書」を最終目的物であると考えていますが、そうではありません。
「決算書」とりわけ「貸借対照表」はアルファであるオメガであるものです。
貸借対照表とは決算日現在の財政状態(資産と負債・純資産のバランス)を表しているものです。
と同時に次年度のスタートを表してもいます。
まさにアルファでありオメガです。
事業計画の考え方は、これが最も重要です。
今あなたの目の前にある現状がアルファです。
アルファからスタートして事業目的(オメガ)にたどり着くための計画が事業計画となります。
そしてその事業目的(オメガ)が次のアルファとなる。
一年の計は元旦にあり。今年はぜひ経営はアルファでありオメガであることを意識してみてください。
節税は企業を潰す!?〜後編
前回のエントリーは、資金調達のためには自己資本が重要であるというお話
でした。
今回はそれが節税とどのような関係があるのかを解明していきましょう。
経営者であれば、誰でも節税は興味があるところですね。
もちろんそれが悪いわけではありません。
不必要な税金など1円たりとも支払う必要などありませんからね。
しかしそれも度を過ぎると、企業経営に悪影響を及ぼすことになります。
節税をするということは、納付する税金を減らすということですね。
それでは納付する税金はどのように計算するのでしょう?
所得税も法人税も、所得に対して課税されます。
簡単に言えば、利益に課税されるということです。
その税金を減らすということは、利益を減らすということにつながります。
中小企業において多く見られるのが、経費を増やすことで利益を少なくする
方法です。
この方法を使うと、確かに節税となります。
節税になるのは良いのですが、企業経営というものには波があります。
良いときもあれば悪いときも当然あるのです。
そして経営状態が悪化すると、当然それに伴って資金も不足します。
資金が不足すると、経営者は金融機関に融資を依頼することになります。
悲劇はこのときに起こります。
融資の依頼を受けた金融機関は、審査をするにあたりその企業に決算書の
提出を要請します。
一般的に直近のものから、2〜3期前のものまでを提出することになります。
ここで金融機関が目にする決算書は、節税のため利益がほとんど計上されて
いない決算書なのです。
利益が計上されていないということは、当然その利益の蓄積である利益剰余
金もほとんど無いことを意味します。
利益剰余金がほとんど無いということは、自己資本が少ないということを意
味するのです。
まさかこの状態で自己資本が充実している企業なんてあまり考えられません
からね。
ということは・・・
そうです、例のスコアリングに悪影響を及ぼすということになるのです。
もちろん例外はあります。
金融庁が編纂している金融検査マニュアルというものがあります。
これには、金融庁が金融機関の貸し出し状況をチェックするときの項目が書かれています。
各金融機関は、この金融検査マニュアルに従って企業をスコアリングしていることになりますが、実は金融検査マニュアルには別冊があります。
この別冊には、中小企業への特例が載っているのです。
中小企業と大企業を同じレベルでスコアリングすることは適切ではないからです。
この特例のうち代表的なものとしては、中小企業の経営者からの借入金があります。
中小企業は、経営者からの借入金がある企業が多いのが特徴となります。
これは中小企業の場合、企業と経営者は一体であることがほとんどだからです。
そして、企業と経営者が一体であるということは、経営者から借りたお金には強制的な返済義務が存在しないことを意味します。
つまり、社長からの借入金は無いものとして見てくれるということになります。
このように例外はあるものの、やはり基本は自己資本の充実が最重要ファクターとなります。
ということで、節税と融資の受けやすさは相反することとなるのです。
節税も良いですが、あまり度を過ぎると事業経営に支障を来すこともよくありますので、注意が必要ですね。
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節税は企業を潰す!?〜前編
前々回のエントリーで、自己資本についてはご理解いただけたことと思います。
今日は一歩進んで、それがどのように経営に関係するのかを解説してみましょう。
自己資本とは財布の中身のうち、返済しなくてもいい部分だといいました。
このことから、自己資本比率が高い企業ほど外部に資金が流出しにくい構造となっていることがわかります。
借入金の返済をしなくてもいいからですね。
企業経営を左右するファクターのうちで、最も重要なものの一つが資金繰りです。
企業経営はお金が回らなくなった時点で、ゲームオーバー。
どんなに利益が出ていても、倒産することになります。
倒産を免れるためには、どこかから資金を調達してくる必要がありますね。
この資金調達の方法は4つあります。
順番に見ていきましょう。
◆売上代金の回収
現金商売の場合は、単純に売上高を伸ばすことが資金調達に直結します。
それ以外の場合は、売掛債権を回収することがこれに該当します。
商品を販売すると、通常は利益が生じます。
しかし代金を回収しなければ、その利益は絵に描いた餅でしかありません。
それでは、どうすれば効率的に売掛債権を回収できるのでしょう?
一つの方法は、回収サイトを短縮することです。
つまりお得意様に掛け合って、商品を販売してから代金を回収するまでの
期間を短くしてもらう方法です。
しかし書くのは簡単ですが、なかなかこれは難しいですね。
ですからはじめに契約するときから、資金の流れを考えて回収サイトを決
める必要があるのです。
二つ目の方法は、売掛金の流動化。
これには売掛金を担保にお金を借りる方法と売掛金そのものを買い取って
もらう方法があります。
もっとも身近な例では、クレジットカードがありますね。
これは商品の売掛債権をクレジットカード会社に売却する方法です。
また貿易の世界では、昔からL/C(信用状)を用いた取引が行われていま
す。
医院経営においても、国から支払われる診療報酬を事前に買い取る企業が
出てきました。
このような方法をとることで、本来であれば数ヶ月先でなければ入金され
なかった売上代金を早期に回収することが可能となります。
◆経費削減
経費を削減すると、当然ですが出ていくお金は減りますね。
ネガティブな方法ではありますが、案外効果の上がる方法でもあります。
欠点は、即効性がないということ。
経営が悪化してから経費削減を言い出す人が多いですが、これは間に合わ
ないことがほとんどです。
経費削減で残る資金はさほど多くありませんから。
長い目で見て経営を安定させていくときに用いる手法です。
◆増資
これは出資を募って資金を調達する方法です。
中堅クラス以上の企業であれば有効な方法ですが、中小企業に出資してく
れる人はほとんどいないでしょう。
◆融資
ということで、結局ここに落ち着くわけです。
やはり企業経営に当たっては、融資は資金調達の手段として必要不可欠
だと言っても過言ではないでしょう。
たまに無借金経営の企業を見ますが、まれです。
ここでの大きな問題は、貸してもらえるかどうかに尽きます。
借りたくても貸してもらえないケースもたくさんあるのです。
このように資金調達の手段はいくつかあるものの、やはり融資が最も重要な手段となるでしょう。
このように経営者にとって気になる融資ですが、ほとんどの経営者が大きな勘違いをしているのも、この融資だったりします。
銀行はお金を貸すのが商売だ!
って思ってませんか?
このように考えているとすれば、それは大きな勘違いです。
銀行は利息を得るのが商売!
です。
厳密には融資利息収入と預金利息支出の利ざやで稼いでいるのが銀行業務です。
つまり利息収入を得る手段として融資があるのです。
何が言いたいかというと、利息収入を得るためには貸し倒れの危険性のある企業には融資できないということなのです。
この単純な理論がわかっていない経営者が多いですね。
頭では理解しているのでしょうが、本当にはわかっていません。
その証拠に、金融機関から融資を断られたら怒っていますから。
怒りの矛先は、金融機関にではなくて自分の経営に向けるべきなのです。
とはいえ、やはり融資を受けられなくなると経営にも多大な影響が出ます。
それであれば、金融機関が融資したくなるような企業になればいいんです。
『えっ?そんな方法があるの?』
もちろんあります。
ありますが、マジックではありませんので一朝一夕には事は運びません。
普段からの経営方針が問われる事になります。
金融機関が企業に融資するかどうかを判断する際に重要視する項目として、スコアリング(格付け)があります。
これは毎期の決算書をベースに各企業のスコアが定められ、これを大前提として融資の可否が決定されます。
ということは、このスコアリングが良くなるような決算書を提出すればいいということになりますね。
昔はこの判断はすべて人が手作業でやっていましたが、最近ではソフトに入力すれば即結果がはじき出されるようになっています。
このソフトがどこを見ているかがわかれば、スコアリングが改善されることになります。
このスコアリングソフトが最重要ファクターの一つとして認識するものが、自己資本なのです。
やっと本題にたどり着きましたね。
このように融資を受ける際には自己資本が重要であることはわかったと思います。
それでは、それが節税とどのような関係があるかわかりますか?
その答えは次回に明らかとなります。
みなさんもちょっと考えてみてくださいね。
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自己資本比率と財布の中身
日経新聞を読んでいると、この自己資本比率という言葉がよく出てきます。
自己資本比率って、いったいどのようなものでしょう?
いったい何を表すものなのでしょうか?
その前に自己資本について説明しましょう。
たとえばAさんは今、財布に10万円持っているとします。
この10万円はAさん自身のものですから、何に使おうと自由だし、誰からも返せと言われるものではありません。
この10万円を自己資本(純資産)といいます。
次に、Aさんは友人から100万円を借りました。
当然ですが、この100万円は将来返さなければなりませんね。
これを負債(他人資本)と呼びます。
他人資本というのは、経営資本のうち他人から借りたものというイメージでとらえてください。
ということは、純資産と負債の合計は110万円となりますよね。
この合計110万円を総資本と呼びます。
ここまでは大丈夫ですか?
それでは次に自己資本比率に行きますね。
自己資本比率とは、総資本のうちに自己資本が占める割合のことです。
簡単に言えば、財布の中身のうち、いくらが自分のお金なのかということです。
算式では次のようになります。
自己資本(純資産)÷総資本(負債+純資産)×100
((自分のお金÷財布の中身)×100)
Aさんの例では、10万円(自己資本)÷110万円(総資本)×100%=9%となります。
この割合が何を意味するのかを解説してみましょう。
まずは算式の分母をご覧ください。
総資本(負債+純資産)というのは、企業が経営をするに当たって外部から調達した資金の総額を指します。
簡単に言うと、財布の中身だと思ってください。
財布の中には自分のお金もあれば借りてきたお金もあります。
その全額が総資本だと考えてもらえればイメージできると思います。
その財布の中身のうち、自分のおかねの割合を示したものが自己資本比率です。
つまり、自己資本比率とはすべてのおかねのうちで将来返済しなくても良いものの割合だということですね。
もうおわかりだと思いますが、この自己資本比率は高ければ高いほど企業の経営が安定しているということになります。
自分自身のお金の割合が大きいということは、景気の下降局面において資金が不足する可能性が低いということになります。
一言で言うと、倒産しにくい企業であるということですね。
ここまでは大丈夫ですか?
それではもう少し踏み込んでみましょう。
Aさんは今、自分のお金10万円と借りてきたお金100万円の合計110万円のお金を持っています。
そこでAさんは株式投資の勉強をしようと思って、ある株式に50万円を投資しました。
この場合のAさんの自己資本比率を考えてみましょう。
算式は『自己資本÷総資本×100』でしたね。
この場合の自己資本はどうなるでしょうか?
もちろん10万円ですね。
株式を購入したとしても、別に自分の財産が減少したわけではないからです。
そして総資本は110万円ですね。
ということで、自己資本比率は先ほどと同じ9%となります。
このように何らかの資産を購入しただけでは自己資本は変化しないのです。
いいですか、先に進みますよ。
ところが昨今の不況のあおりをくらい、この会社の株価が大きく下落してしまいました。
現在10万円の株価をつけていますが、当面回復は見込めそうにありません。
この場合のAさんの自己資本比率はどうなるでしょうか?
総資本は変わらず110万円ですね。
それでは自己資本はどうでしょうか?
株式を購入した以外は何にも使ってはいません。
それでは自己資本も10万円のままなのでしょうか?
実はここで大きな問題があるのです。
購入した株式の時価が下がっており、回復が見込めない状態だということは、実質的にAさんの財産は減少していると考えられます。
この場合、Aさんはこれを自己資本に反映させなければならないのです。
つまりこの場合の自己資本は次のようになります。
10万円ー(50万円ー10万円)=△30万円
自己資本、つまり自分の財産がマイナスとなってしまいました。
これは総資本(全財産)よりも他人資本(負債)の方が多いことを意味します。
この状態を債務超過と呼びます。
いかがですか、何もしていないのに自己資本比率(Aさんの安全性)9%から一気に債務超過に転落してしまいました。
これが自己資本比率の恐ろしいところなのです。
それでは、これが企業経営にどのような影響を及ぼすのかを、次回解説してみましょう。
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銀行の貸し渋り・貸しはがし再来!?
バブル崩壊後の日本では、銀行の貸し渋り・貸しはがしによって多くの中小企業が融資を受けられない状態となりました。
これはBIS規制が導入されたことが最大の原因です。
BIS規制とは、バーゼル銀行監督委員会と呼ばれる各国銀行監督委員会が定めた基準で、これを満たさない銀行は国際業務から撤退を余儀なくされるというものです。
導入当時のBIS規制の柱が、自己資本比率8%以上だったのです。
自己資本比率とは、総資本の中に占める自己資本の割合を指します。
総資本とは、経営資本すべて(貸借対照表の負債・純資産の部合計)を指し、自己資本とは、全経営資本のうち自己で調達したもの(純資産の部合計)を指します。
つまり、純資産が負債・純資産の部合計のうちに占める割合のことです。
このように自己資本比率を8%以上とされたのですが、当時日本の銀行は土地担保でかなりの過剰融資を行っていたため、この8%基準を満たしていないところが大半でした。
「このままでは国際業務から撤退しなければならない・・・」
ここで各銀行はこの過剰融資を大幅に整理し始めたのです。
これが貸し渋り・貸しはがしと呼ばれる現象です。
その後いくつかの変遷を経て現在に至っていますが、そのBIS規制が、いま大きく変わろうとしています。
2009年9月に開催予定のG20や金融サミットでは、この自己資本規制を強化する方向で動いているようです。
報道によると、バーゼル銀行監督委員会が新規制の原案を年内にもまとめ、2010年には新BIS規制がスタートするようです。
この新BIS規制の目玉は二つ。
◆自己資本比率を8%以上から12%以上に引き上げ
◆中核的自己資本(狭義の自己資本)の4%の確保
となるようです。
これは、中小企業にとってはかなり厳しい事となりそうです。
これはまだ安藤の感触でしかありませんが、そろそろ銀行は融資先企業の再格付けに取り組み始めているようです。
少しアンテナを立てて情報を集める必要がありそうです。
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粉飾と脱税、どっちが悪い?
もちろんどっちも悪いことに違いはありません。
粉飾とは、事実を仮装・隠蔽して決算書をよりよく見せようとする行為のことです。
脱税とは、事実を仮装・隠蔽して税金を違法に減少させようとする行為のことです。
脱税と節税との違いは、もちろん違法か適法かにあります。
それでは、租税回避行為ってなんでしょう?
租税回避行為とは、その行為自体は税法に則った適法なものであるが、その税法規定の立法趣旨にそぐわない行為のことを指します。
要は、『そんな使い方しないで欲しいんだけど!』ってのが租税回避行為と呼ばれるものなのですね。
グレーゾーンと呼ばれるものは、本来はこれを指します。
ちまたで言われるところのグレーゾーンとは、『見解の相違』などと呼ばれていますが、この大半は立法趣旨レベルの話ではありません。
税理士と調査官のどちらかが無茶を言っているケースがほとんどです。
非常に高次元な駆け引きの結果、どちらかが折れる場合に使う言葉だったりします。
この非常に高次元な駆け引きには、『なんとかしてくれ!』とか『いや、上役がうるさくて・・・』などの会話が秘密裏で行われます。
さて本題に戻りますが、それでは粉飾と脱税を比較した場合、どちらがより悪質なのでしょう?
脱税を見てみると、比較的規模が小さい場合は直接の相手先は税務署(国)です。
大局的に見ると、一人の納税者の脱税は社会の全構成員である国民全体に影響を及ぼすとも考えられますが、それでも直接の影響は薄くなります。
そして脱税が発覚した場合、比較的規模が小さい場合は本来の納税額+加算税(罰科金のようなもの)を納付すれば終了します。
感覚的には交通反則金のようなものですね。
規模が大きくなれば、法人税法違反で懲役なんて事もあります。
これは社会に与える影響が大きいからですね。
これに対し粉飾はどうでしょう?
比較的規模が小さい場合でも、間違いなく金融機関や取引先など、自分の周りの人たちを直接巻き込みます。
ある企業が倒産した場合、その企業からお金を払ってもらえなくなった取引先の企業を巻き込んで倒産させてしまうこともあります。
これを連鎖倒産といいます。
自分の責任ではなく、他人の倒産のあおりを受けて共倒れさせられるのですから、たまったものではありませんね。
さらには倒産が多くなると、金融機関の融資利率が引き上げられることもあります。
融資利率には、倒産によって回収できなくなる可能性に対する保険的要素も含まれるからです。
銀行金利よりも消費者金融の方が高利であるのは、これが理由です。
消費者金融の方が倒産リスクが高まるからですね。
また連鎖倒産を引き起こしたり、取引先企業の業績を悪化させることに繋がりますから、これらの企業が本来であれば納付するはずだった税金も減少させてしまいます。
このように、脱税と粉飾を比較した場合、粉飾の方が社会に直接与える影響が大きいのです。
最も好きこのんで粉飾する人はいないでしょう。
粉飾は、経営悪化に起因すると言い切っても過言ではありません。
経営悪化の引き金はどこにあるかと言えば、実は脱税だったりもするのです。
この話は、まだ後日。
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決算書占い〜倒産に向かう会社の決算書
人は、お金の使い方に性格が表れます。
高級外車を乗り回し、身なりも一流のブランドで固めている人は、やはり普段の生活も派手です。
その一方で、お金があるにも関わらず中古の国産車に乗り、身なりも清潔ではあるものの決して高級なものを纏わない人もいます。
企業、とりわけ中小企業では、その方針は社長が握っていることが多いようです。
ということは、その企業におけるお金の使い方は、その社長の考え方を色濃く反映することになります。
企業におけるお金の使い方とは、経営方針と言い換えることもできます。
企業は経営方針に従って、設備投資をしたり蓄財をしたりするからです。
企業におけるお金の使い方を一覧表にしたものが、決算書となります。
ということは、決算書を見ればその企業の経営方針が見えてくるということですね。
これは、その企業の社長の正確が見えてくることと同じなのです。
つまり、決算書を見ればその企業の将来を占えるということになります。
こんな決算書を考えてみましょう。
社員は社長と3人のスタッフです。
現預金はそれほど多くはありません。
売掛金は年間売上高の2ヶ月程度と平均的です。
業種はサービス業のため、在庫はありません。
固定資産として自社ビルがあります。
もちろん敷地も自社の所有です。
車両運搬具は1000万円を超えています。
投資その他の資産には、保険積立金があります。
負債には借入金が目立ちます。
自社ビルを建てるときに銀行から借りたためです。
自動車もローンのため、未払金が計上されています。
社長からの借入金はありません。
損益計算書では、売上高と売上総利益は多く計上されています。
売上総利益の50%程度は人件費で占められています。
総人件費の1/3は役員報酬となっています。
費用で目立つのは、保険料・消耗品費・旅費交通費・交際費などです。
銀行からの借入金が多いため、支払利息も多くなっています。
税引前当期純利益は、売上高の20%となっています。
この決算書からは何が見えるでしょうか?
現預金が多くないということですが、ここからは三つの原因が考えられます。
一つは業績が悪いため資金繰りが悪化しているという可能性。
二つ目は節税目的で費用を支出しているという可能性。
三つ目は借入金の返済に追われているという可能性です。
売上高と売上総利益は多いということから、業績は悪くないはずです。
ここから、この企業の社長は積極的に節税をしていると考えられます。
さらに、借入金が多いことから返済に追われている可能性もあります。
次に自社ビルがあるというところに着目します。
設備投資は売上に反映するものでなければ意味がありません。
この企業はサービス業ということなので、基本的に自社ビルは必要ありません。
つまり自社ビルの土地建物は不必要な資産である可能性が高くなります。
ここで、先ほどの現預金が少ないという点にも着目してみます。
税引前当期純利益が売上高の20%もあるにもかかわらず、現預金が少ないということは、やはり資金が借入金の返済で食われていることを意味します。
ここからもこの自社ビルが収益計上に役立ってはいないことが伺えます。
車両運搬具が1000万円を超えているということは、台数が多いのか、1台あたりの価格が高いのかのどちらかです。
いずれにしてもローンで購入しているということは、資金繰りが良くないことを意味します。
必要性の乏しい自社ビルを有しているところから、おそらくこの社長は自己顕示欲が強いのではないかという予測ができます。
そういう見方をすると、損益計算書での交際費が多いことも納得できます。
こういう社長の場合、一台あたりの価格が高い車両を購入しているケースが多いようです。
旅費交通費が多いのは、移動にもっぱらこの自動車を使用しているため、ガソリン代や高速代、駐車料金がかさんでいることを意味します。
保険積立金が存在し、保険料が多いところから、節税目的の保険に加入していることが考えられます。
現預金も多くないようですから、やはりこの社長は熱心に節税に取り組んでいるようです。
消耗品費が多いところからも、この傾向が見られます。
10万円未満の備品は減価償却の対象とはならないため、全額費用となるからです。
さて、ざっと見てきましたが、この企業の将来はどのように見えますか?
積極的に節税に取り組むのは良いのですが、社内の留保利益が少なければ、いつまで経っても信用はつきません。
こうなると、いつ銀行がお金を貸してくれなくなってもおかしくはないのです。
返済が滞る可能性が高くなってくるからです。
このようなときのためには、社長の役員報酬の一部を貯めておき、資金繰りが悪化したときにはこれを利用するようにするものです。
しかしこの企業、社長からの借入金はありませんでした。
ここから、この社長は役員報酬を使い切っていることが考えられます。
役員報酬を使い切る場合、最も多いパターンは住宅ローンです。
比較的多い売上総利益の50%が人件費であり、そのうちの1/3が役員報酬ということですから、相当な金額であることになります。
ここから、この社長はプライベートでも派手な生活をしていることが想像できます。
このような決算書から見えるのは、近い将来業績が悪化したときに、一気に倒産街道を突き進むことになることです。
まずはじめに自社ビル分の銀行借入金が返済できなくなります。
業績が良いときでさえぎりぎりの資金繰りだったのですから、当然ですね。
こういう場合、通常であれば役員報酬を減額してしのぐのですが、住宅ローンがある場合にはこれができなくなります。
こうなると、社長は自社ビルと自宅を守るために、周りの取引先に迷惑をかけるようになります。
外注先には、単価を下げろといいます。
銀行には、借入金の返済額を下げろといいます。
スタッフの給料を下げようとします。
さらにはスタッフを減らそうとまでしはじめます。
このような社長を、誰が応援しようと思うでしょう?
誰が力になってやろうと考えるでしょうか?
こうして下り坂を転がるように倒産への道を走り出すようになるのです。
大切なのは、必要のない設備投資はしないということ。
万が一の時の事を頭に入れて、常に余剰資金を持ちながら経営することが必要なのです。
企業は、お金が無くなれば倒産するしかありません。
しっかりと資金繰りを身につけることが最も重要なのです。
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ヤフオクの会計学
前回までで、ヤフオク一つとっても会計的には非常に奥が深いことがおわかり頂けたかと思います。
今回は、ヤフオクを通じて会計学を見ていきましょう。
前回のエントリーで、ショップと個人の違いについてお話ししました。
個人でヤフオクに出品する人の多くは、その商品が不要になったからという理由が多いということを、テレビゲームの例で説明しました。
長い時間並んで購入したゲームソフトは、会計的に見ると仕入原価が高くついているためヤフオクで売ったとしても利益は見込めないということでしたね。
一方ショップの方は、同じゲームソフトでも大量に購入することでゲームソフト1個あたりの仕入原価を下げることが出来るということでした。
それでは両者を比較してみましょう。
ヤフオクという全く同じ場所で、個人が売った場合とショップが売った場合とでは、ゲームソフト1個あたりの売上高は変わるでしょうか?
同じ時期に同じソフトを売ったとしたら、1個あたりの売上高は同じとなります。
これはいいですよね?
次に粗利を考えてみましょう。
粗利について詳しく知りたい方は、Vol.1 ヤフオクってホントに儲かるの?をご覧くださいね。
粗利とは<粗利=売上高ー売上原価(仕入高)>というものでした。
それではヤフオクという全く同じ場所で、個人が売った場合とショップが売った場合とでは、ゲームソフト1個あたりの粗利もおなじでしょうか?
違いましたよねっ!!
個人が売った場合には大赤字でしたが、ショップが売った場合には黒字となりました。
これが原価管理というものなのです。
原価管理とは管理会計における概念ですが、最近はやりの変動費にまつわる話は、これを複雑にしたものとなります。
ともかく難しいことは抜きにして『原価意識を持て』という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。
上司からイヤというほど聞かされた人も多いのではありませんか?
ここから見えることは、経営において大変重要なのです。
つまり
売上を追うな、利益を追え!
ということです。
ヤフオクの例で見たとおり、売上高は同じでも原価意識がなければ赤字になってしまうところを、原価意識があれば黒字に転化できるのです。
いかがですか?
最近は売上至上主義の企業も減ってきましたが、それでもまだまだ売上高にとらわれている企業が多いと感じます。
今一度、会計の基本に立ち返ってみてはいかがでしょうか?
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本当に景気って悪いのかな?
最近、ことあるごとに不況だ不況だって言われます。
新聞、テレビなどでも不況という言葉が出ない日はないくらいだと思います。
経営者たちもご多分に漏れず、口を開けば不況だと言いますが、
本当に不況なんでしょうか?
確かに日本全体の景気を概観した場合、最近は景気後退時期に入っていることは確かでしょう。
またここ最近の自動車産業のように、本当に業績が悪化している業種もあるにはあります。
しかしIT産業のように伸びている業界もあるんです。
というと「それはIT産業だからでしょ?」という方がいらっしゃいます。
いいえ、そうではありません。
それじゃ、こんな例はいかがですか?
不況になると真っ先に悪くなる業界があります。
その代表的なものが美容業界なんです。
景気がいい頃は毎月カット&カラー&パーマだった方が、不況になるとカラー&パーマは2ヶ月に1回になったりします。
こうして全体的な売上が下がってくるわけですが、そんな美容業界の中でも伸びているところもあるんです。
そしてその伸びている企業は、おそらく自分たちは不況だとは考えていないんじゃないでしょうか?
「世間は不況だって言うけど・・・」って考えているはずですよね。
わたしは日本人はお金持ちだと考えています。
タンス預金が3兆円を超えると言われている日本人が、お金が無いはずがありませんから。
バブルが崩壊して以来、ずっと日本では景気が回復しないと言われ続けてきました。
その間元来貯蓄好きの日本人は、さらに貯蓄量を伸ばしてきたと考えられます。
そうして貯めたお金を、日本人はどこで使っているんでしょう?
実は、海外で使っちゃってるんですね。
日本人は、自分で自分の首を絞めているんです。
日本国内で消費活動を制限し、貯まったお金を海外旅行で使っているのが日本の悪いところだと考えています。
政府は税制を通じて、何とか国内の消費を喚起しようと躍起になっています。
その代表格が、いわゆるローン減税と呼ばれるものです。
昨年までは少しずつ減少の方向にあったのですが、平成21年度の税制改正では過去最大の減税規模となる予定です。
従来、住宅需要が増えるとその周辺消費財(家具類など)の需要も増えるので、消費の増大を見込めると言われてきました。
しかし最近の住宅事情を見たところ、新たに住宅を購入して引越はしたものの、家具類はそのまま持って行くケースが非常に多くなってきています。
つまり従来ほど消費の増大に影響を及ぼさなくなってきているんですね。
わたしはそろそろ従来効果が出なかったローン減税は、見直す必要があるのではないかと考えています。
みなさん減税の上限額に踊らされているようですが、9割以上の方は上限額に満たないどころかその半分程度の減税効果しか享受できていないのではないかと感じています。
もっと思い切った政策が取れないものかと考えてしまいます。
例えば交際費課税の凍結とか、ね。
(法人税法では、交際費は原則全額課税対象となるんですよ)
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時間管理術は資金繰りのようなものだ!
時間管理に関しては様々な書籍も出版されていますが、わたしの方法についても少し紹介してみようと思います。
時間だけは万人に平等に与えられているものだけに、その使い方によって効率が全く変わってきます。
わたしの事務所は、年間通して土日祝日はお休みですし、17時になれば仕事は終わります。
もちろんこれは、確定申告時期の超繁忙期であっても同じです。
仕事が少ないわけではありません(笑)
どうやってこなしているのでしょう?
実は、わたしは時間管理を資金繰りと同じ方法でこなしているんです。
『資金繰りと同じ方法だって?』って思いましたね?
ね、思ったでしょ?
はい、同じ方法なんです。
資金繰りって革袋なんですね。
革袋の中にお金が入っているうちはいいですが、革袋の中が空っぽになると資金繰りがショートした状態になります。
そうですよね、払えないんだから。
時間管理もこれと同じなんです。
時間が革袋いっぱいに入っている状態であればそれを自由に使えますが、革袋が空っぽになってしまうと、何かをする時間が無くなってしまうんです。
それではここで、資金繰りの極意について説明してみましょう。
資金繰りの極意とは『出る金を制すること』にあります。
入ってくるお金をコントロールすることは難しいですが、出ていくお金はある程度コントロールできます。
つまり『出る金を制する』ことによって、常に革袋の中をプラスにしておくことが可能となるんですね。
もし、入ってくるお金以上に出ていくお金が多ければどうしますか?
そうですね、どこかから借りてくるか出て行くのを延期してもらうかすることになります。
『出て行くのを延期してもらう』ということは、出ていくお金の使い道に優先順位を付けるということになります。
革袋の中にあるお金は限られていますから、そのうちのいくらをどこに支払うかの優先順位を付けることになるわけですね。
優先順位の付け方にもいろいろあって、例えばこのような例もあります。
A社に1000万円、B社に800万円、C社に1200万円、D社に3000万円を支払わなければならないとしましょう。
このとき革袋には3000万円しかなかったとすると、全部の支払は出来なくなります。
ここでの一つの方法として、D社に3000万円を支払うという方法が考えられますね。
これはA社、B社、C社の分をD社にまとめたと考えられます。
時間管理もやはり同じ。
時間管理の極意とは『必要な時間を制すること』にあります。
つまり革袋から出す時間をコントロールするんです。
当然ながら入ってくる時間をコントロールすることは出来ません。
時間は誰に対しても1日=24時間と決まっているからです。
そうなると、出て行く時間に優先順位を付ける必要が出てきます。
これが時間を管理するということになるんです。
そして時間を管理する方法についても、上の資金繰りと同じようにまとめる方法が使えるんです。
要は細切れ時間をひとまとめにする方法ですね。
例えば、メールチェックと返信の時間をお昼休みが終わった直後30分と就業直前の30分にまとめてしまうなんて方法です。
メールチェックって、仕事の集中を書いてしまう原因になります。
ですから頻繁にメールを取ってくることは、時間管理上は非効率的なんです。
昼一番仕事に取りかかる前や、就業直前の一段落ついた時間帯を使ってメールの返信をすれば、細切れ時間を有効利用できるということですね。
資金繰り的時間管理術、みなさんもいかがですか?
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