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資金繰りの悪化は病気だ!

 

『えっ?融資がでないだなんてっ!そんな・・・。』

こんな声を最近よく聞きます。

そう、銀行に融資を依頼したところを断られたんですね。

ここで皆さんに質問です。

皆さんは、銀行をどのように捉えていますか?

 

●お金を預かって、増やしてくれるところ?

●困ったときにはお金を貸してくれるところ?

●都合のいいときだけお金を貸してくれるけど、基本的にはどうでもいいところ?

 

いろんな考え方がありますが、最も近いものは『都合のいいときだけお金を貸してくれるけど、基本的にはどうでもいいところ』だと思います。

もちろんこれは銀行に限らず、金融機関全体に言えることですけどね。

『そんな事言ったって、課してくれなかったら設備投資もなにもできないじゃないか。』

確かにそうですね、間接金融の国である日本では、融資がなければ何も出来ません。

でもね、ちょっと待って下さい。

それは前向きな話の場合。

前向きな話には、銀行は飛びついてきますから。

ここでの話は、後ろ向きな場合です。

つまり、資金繰りや経営が悪化した場合の話。

 

中小企業にとって、資金繰りは命です。

これは以前からずっとお伝えしている通りです。

資金が滞ることは、血流が滞るのと同じ事。

あっという間に動脈瘤となり、それが破裂して・・・。

そのためには、資金という薬を注入して血流を良くしておく必要があります。

 

その資金という薬を処方してくれるところが、金融機関というわけ。

こう考えると、金融機関って有り難いところに見えますよね。

ところがそうでもないんです。

この資金という名の薬を処方してもらおうと思えば、金融機関に気に入られなきゃならないんですね。

金融機関は、嫌いなところには処方してくれないんですから。

 

それじゃ、どんなところが好きなんだと思います?

実はね

●収益力があり

●財務体質もよく

●返済を滞った事がない会社

なんです。

 

もちろん、こんなにいい会社ばかりじゃありませんよね。

だから、その次に好きな会社もあるんです。

それは

●資金の流れが明瞭で

●債務超過でない会社

なんですね。

 

これが最低条件だと考えて下さい。

そりゃそうでしょ?

金融機関だって、自分が損をするわけにはいきませんからね。

彼らも商売です。営利事業なんですよ。

これは政府系金融機関だって一緒です。

破綻しかけている企業には、残念ながら融資してはもらえません。

個人的に担保があれば、話は別ですよ。

 

ところがね、中小企業の経営者には大変な勘違いをしている人が多いんです。

『これほど困ってるのに、金融機関はなんの役にも立たないっ!』

って怒るんですよねぇ。

怒ったってどうしようもありませんよね、そこまで放置している人が悪いんだから。

そのうえ、担保も保証人もいないんじゃあね。

日本はアメリカと違い、担保か保証人がいなければお金貸してくれませんからね。

最近は少額であれば無担保無保証なんてのを政府系がやってますけど、あれが限度でしょう。

 

この手の経営者は、経営が全くわかっていない人がほとんどです。

経営(資金繰り)を改善するためには、資金の流入(売上)を増やすか、資金の流出(経費など)を減らすしか方法はありません。

ここでこの手の経営者は、最善の策でプランニングするんですね。

『○○社の売上があと○○%UPしたら資金繰りが良くなる。』とか『○○があと○台売れたら大丈夫』だとか。

これって最悪の経営だって事、わかりますよね?

その見込みが外れたならば、以前より悪くなるんですから。

なぜ以前より悪くなるか、わかりますか?

その分、手当をする時期が遅れてしまうからです。

時期が遅れれば遅れるほど、手遅れになる可能性が高まるのは、人の病気も会社の病気も同じなんですよ。

 

資金繰りの悪化は、会社の病気なんです。

病気であれば、早期に手当をしなければ大変なことになります。

さらに、これは伝染病なんですね。

手遅れになって会社が死んで(倒産)しまったら、取引先にも伝染するでしょ?

これが連鎖倒産と呼ばれるヤツですよね。

 

あなたの会社、大丈夫ですか?

一度健康診断を受けた方がいいんじゃありませんか?

 

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2008年2月 1日