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決算書読破術(税務署編)~その1

最近、いろんな決算書読み方本が出版されていますね。

そんな中、あまり見かけないのが税務署はいったいどこを見ているのか?だと思います。

そこで今回は、税務署の立場に立った決算書の見方を説明してみたいと思います。

 

税務署がもっとも重要視することって何だと思います?

一つが『前年比較』、もう一つが『同業他社比較』なんです。

それでは『前年比較』から見ていきましょう。

 

税務署は、申告書が提出されると、その内容をすべてコンピュータに入力します。

そして前期と比較して、どの勘定科目がどの程度増減しているかをチェックします。

たとえば、消耗品費の合計額が前期は1000万円だったのに、今期は1500万円になっていたとしましょう。

企業の規模にもよりますが、年間売上高が1億円の企業にとってはこの差は大きなものになりますよね。

税務署はこれをどのように考えるんでしょうか? 

実は、税務署はこれを

 

 

 

経費にならないものが含まれているのではないか?

 

 

 

と考えるんです。

 

そしてこの増加の原因を、それ以外の書類からも解明することができなければ・・・・・

 

 

 

一度見に行くかっ!

 

 

 

ってなるんですよ。

そりゃそうですよね、訳わかんないものがあれば、皆さんもチェックするでしょ?

税務署も同じことをするだけのことです。

だったらどうすればいいんでしょう?

答えは簡単、どこかで理由を説明してあげればいいだけのことです。

案外皆さん、この一手間を省いちゃうんですよねぇ。

ちゃんと情報を開示しさえすれば、税務調査が減る可能性があるってことです。

 

あるいはこんなこともあります。

皆さん粗利ってご存じですよね? 

売上総利益ともいわれるもので、売上高から仕入原価を差し引いた販売益を指します。

そしてこの粗利が売上高に占める割合を粗利率(売上総利益率)と呼びます。

要するに、粗利÷売上高のことですね。

この粗利率が、前期と比べて大幅に下がっていたとしたら・・・

過去5年と比較しても大幅に下がっていたとしたら・・・

皆さんであれば、どう考えますか?

何かおかしいんじゃない?って考えませんか? 

ね、考えるでしょ?

ね、ね。

考えますよねっ!

税務署も、同じことを考えます。

さらに、税務署にはその企業と同業の決算書データが大量に保管されています。

これと比較します。

同一地域の同程度の規模の同業他社と比較して、全体的に同じ傾向が見られたならば、それでOK。

しかし、同業他社比較でもその企業だけが粗利が下がっていたとしたら・・・

 

 

 

よし、一度見に行こうっ!

 

 

 

ってなるでしょ?

 

ね、だから税務調査って

 

 

 

実はあなたが呼び寄せていることだってあるんですっ!

 

 

 

『税務署がいったい何しにくるんだ?』って皆さん考えてると思います。

『うちは何もおかしなことはしてないっ!』って皆さん考えてるでしょ?

でもね、それってちゃんと情報開示してあげないと税務署にはわかんないんですよっ!

 

んじゃどうすればいいのか?

その方法を説明しましょう。

 

 

 

自社の決算書を第三者的視点で見るっ!

 

 

 

これだけです。

そして『?』となったところの情報をきちんと開示するようにすれば、不要な税務調査は減ると思います。

 

え、なんですって?

『その情報を開示したら、それこそ税務調査にくるじゃないか!』ですって?

・・・・・。

あの、それは悪いことしてるからなんですけど・・・。

 

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2008年2月29日