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ウエスタン流 会計マーケティングのススメ(なぜマーケティングが成功しないのか?)
最近『○○マーケティングのススメ』といったタイトルの本をよく見かけるようになりました。
クロスメディア・パブリッシングさんの本です。
これまでに2冊出ていますね。
● 超地域密着マーケティングのススメ(平岡智秀 著)
● 視覚マーケティングのススメ(ウジトモコ 著)
あと○○マーケティングのススメじゃありませんが、これも良い本です。
●地元にいながら都会に負けない 地方発信型ビジネスモデルの作り方(上野真歳 著)
で、それじゃということで書いてみましょう。
●会計マーティングのススメ(笑)
会計をマーケティングに利用している方は、おそらくほとんどいないのではないでしょうか?
っていうか、会計とマーケティングは全く関係のないものだと思っているのではありませんか?
とんでもないっ!!
そんなこと考えてるから、いつまでたってもマーケティングもうまくいかないんですよっ!
とはいうものの、もちろん会計がマーケティングに直接役立つわけではありません。
お客様の心に響くような決算書を作ったとしても、それがお客様の目に触れる訳じゃありませんからね。
そうではなくて、会計をマーケティングに役立たせるように使うってことです。
例を挙げて説明しましょう。
これは実例です。
ある店舗がありました。
このお店、マーケティングの手法にDMを取り入れていました。
ここまでは何も悪くありませんね。
問題はこの後です。そしてこの問題点こそ、多くの企業が陥っているところだと思います。
この企業、月次決算を取り入れていませんでした。
この年の決算の時に判明したところによると、年間のDMにかかった費用は送料を含めると400万円以上でした。
ちなみにこの企業、このとき年間1000万円以上の赤字を出していたのです。
わたしが何を言いたいのか、わかりますか?
『この400万円のDM代金が高すぎるって言いたいんだろ?』ですって?
残念ながら違います。
わたしは
マーケティングにかけた400万円が、
きちんと回収されているのか?
と言いたいのです。
売り上げに貢献しているのであれば、この赤字の原因は他にあるのでしょう。
しかし、もしこのマーケティングが失敗しているんだったら・・・。
実はこのお店、1日の来店者数はかなり多いんです。
ですからDMを見て来店した数が把握できていなかったのです。
ってことは、このマーケティングコストが回収されているかどうかがわからないってことですよね。
わたしはこのDMを見たとき、『あぁ、これはきれいなだけのDMだなぁ』と感じました。
つまりきれいだけれど欲しい気持ちにならないDMだったんです。
マーケティングの目的はといえばいろんな議論がなされるところでしょうが、結局はマーケティングコストをどれだけ上回る利益を計上し、手元に資金を流入させることができるかに尽きると、わたしは考えています。
結局、マーケティングだけに走ってしまうと、結果が出ているのかどうかがわからなくなっていまいます。
よくある失敗は、
問い合わせや来客数が増えた=マーケティングが成功した
と勘違いすることでしょう。
いかがですか、あなたもそんな経験ありませんか?
そんなもの何にもなりません。もっと言えば問い合わせや来客数が増えただけだったら、いたずらに忙しくなるだけですから、そのマーケティングは大失敗なんですっ!
マーケティングとは、会計とコラボさせなければ何の役にも立たないってことを頭に入れておいてくださいね。
会計データを通して、そのマーケティングが収益に反映され、資金流入に貢献して初めて成功なのです。
はじめに紹介した3冊の書籍、ともにすばらしい内容が書かれています。
あ、視覚マーケティングのススメは、今日現在まだ出版されていません。
著者のウジトモコさんが見本を1冊送ってくださいました。
ウジトモコさん、ありがとうございますっ!
これらの書籍を読んで、『よし、やってみよう!』と考えた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
そして実際にやってみた方もいらっしゃることでしょう。
うまくいきましたか?
うまくいった方は良いですけど、そうでない方の方が多いんじゃないでしょうか?
なぜうまくいかないんでしょうね?
その理由、ちゃんと考えてみました?
ね、考えてないでしょ?
いかがですか?
考えませんでしたよねっ?
いやいいんです、あなたが考えなかった理由はわかっていますから。
考えなかったのではなくて、考えられなかったんでしょ?
なぜならば、検証すべき会計データがなかったから。
違いますか?
検証データがなければ、どんな人でもマーケティングは成功しません。
もし成功したとすれば、それは偶然でしかありません。
それにきちんと検証していれば、もっと大きく成功したかもしれません。
マーケティングってのは試行錯誤でしょ?
だからこそきちんとデータをとって検証するんですよね?
でもマーケティングの本に出ているデータでは、本当は不足なんです。
そのデータはマーケティングそのものが成功したかどうかを測るデータでしかないからです。
そのマーケティングによって、本来の目的である利益の向上と資金の流入が成功したかどうかは会計データでなければ検証できませんから。
会計マーケティングのススメ、いかがでした?
きちんと会計データも検証して、マーケティングの完成度を高めてくださいねっ!
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2008年5月10日