妄想力のススメ
経営者に必要とされるスキルはたくさんありますが、わたしが重要スキルだと考えているものがあります。
それが
妄 想 力
です。
妄想とは、辞書には『あり得ないことをあれこれ想像すること』と載っていますが、要するにあれこれ想像を働かせる力です。
下世話な話では、男が好きな女性の裸を妄想するなんて事を聞きませんか?
このとき妄想力が逞しければ逞しいほど、リアルに思い描くことが出来ます。
わたしはこの力、経営者であればあった方が良いものだと考えています。
例えば、従業員を雇った場合。
従業員は他人です。しかも人間です。
彼または彼女には個々人の人となりや考え方が存在します。
その従業員を褒める時、叱る時、あるいは指示を出す時、結果報告を聞く時、あらゆるシーンでその従業員の心情を的確に捉える必要があります。
その従業員がどのように考えているのか、何を考えてその結果を導き出したのか、そしてその結果についてどう思っているのか。
従業員から言葉で報告を受けているだけでは、本心まではわかりませんよね。
そこで妄想力の登場です。
今までのその従業員の行動や考え方を基として、その結果に至ったプロセスを想像するのです。
あるいは従業員を叱る時や褒める時も、ある一言に対してその従業員がどのように反応するかを事前に妄想してみます。
闇雲に叱ったり褒めたりするよりも、効果があるに違いありません。
最近、部下を叱れない上司が増えているといいます。
『愛を持って接すればいい』とか『期待値以上に人は育たない』などと言われますが、その愛も一方通行であればなんの意味も持ちません。
あなたが誰かを愛していると考えていても、その愛が届かなければ意味がありません。
あなたが誰かに期待を抱いているとしても、自分勝手な期待であれば意味がないのです。
何も考えずに、自分本意な叱り方をしても部下の心には響きません。
心に響かない言葉は、力を持たないのです。
これは何も経営に限ったことではありません。
家庭でもそうです。
親が子供を叱る時、褒める時にも是非使ってみて下さい。
自分本位の視点で叱っても、子供の心には響きません。
『自分が子供だった時にはどうだったんだろう?』、最近この視点に立てない人が本当に多い気がします。
あるいは一歩進めて、『今、自分が子供だったらどうだろう?』と妄想してみて下さい。
きっと、力の込められた一言が出てくると思います。
2007年11月 4日




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