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今日の一鞍【テンテン】

  

 

 

今日はテンテン(仮称)に騎乗しました。

 

この馬は10日ほど前にランチに来たばかりの馬で、まだほとんど誰も乗っていませんでした。

 

騎乗前、馬房に入って様子を見ます。

 

おとなしい感じですが、後ろに回っても頭をこちらに向けてきません。

 

どうやら、きちんとしたトレーニングを受けてきていない様子です。

 

5分ほど後ろから舌呼で追いましたが、おとなしい感じの割にはどうやらかなりナーバスな馬のようです。

 

あまり初めからやりすぎてもと思い、馬房内でのトレーニングは追々やっていくことにします。

 

  

サドル・ビットをつけて丸馬場に出ます。

 

まずはレインをホーンに結びつけて、丸馬場の中を追います。

 

やはりかなりナーバスなようで、それほどプレッシャーをかけていないにもかかわらず駆足で回り始めました。

 

しばらくこのまま回していると、疲れて速歩に落としてきます。

 

このときに再度プレッシャーをかけて駆足を続けさせます。

 

これはもちろん、こちらから速歩の指示を出していないからです。

 

とにかく指示通りに動くかどうかをチェックします。

 

結果は、ひどいものでした。

 

どうも全くこのあたりのトレーニングを受けていないようで、自分の好きなように走り、疲れれば止まろうとします。

 

これは馬としては当然のことですが、乗用馬としてはあってはならないことです。

 

なぜならば上に乗っている人間の指示を無視して走るような馬は、危険すぎてお客様を乗せることが出来ないからです。

 

 

ここでウエスタン乗馬の特徴を少しお話ししましょう。

 

ウエスタン乗馬の特徴の一つとして、外乗があります。

 

これは馬場を出て、自然の山や川、林や海岸、草原などを馬に乗って走ることをいいます。

 

 このように山の中を、人を上に乗せて走るためには、どのような場面でも上の人間の指示に従うようでなければならないのです。

 

 

今日騎乗したテンテンも、いずれはお客様をその背に乗せて山の中を走れるようにならなければなりません。

 

これができない乗用馬はどうなると思いますか?

 

・・・・・生きていくことが出来なくなります。

 

何かの餌になることになるでしょう。

 

そうさせないためにも、テンテンにきちんとしたトレーニングをつける必要があるのです。

  

 

さてこの丸馬場でのトレーニングを1時間ほどもやったでしょうか。

 

次にはレインを持ってロンジングをします。

 

やはりレインの長さの中で回ることが出来ないため、しばらくは引っ張り合いながら私の周りを回ります。

 

しばらくすると、自分が楽になれる位置を覚え出します。

 

最後にはあまり引き合わずに回れるようになりました。

  

 

ここで初めて騎乗します。

 

突然走り出したりはしませんが、落ち着いて歩くことが出来ません。

 

脚で軽くプレッシャーをかけると、すぐにナーバスになります。

 

ビットを軽く当て、小指で馬の口の感覚を感じとります。

 

人間が弱く当てているつもりでも馬にとっては強いことも良くあるため、ビットが強いか弱いかは馬に聞くようにします。

 

しばらく丸馬場を回り、ストップの指示を出します。

 

シートバックして『ウォー』と指示を出しますが、いっこうに止まろうとしません。

 

そのまま止まるまでレインを少しずつ強くひきます。

 

止まりました。

 

そのままバックの指示を出します。

 

全くバックしません。

 

 

ここで今日の課題が決まりました。

 

はみ受けとストップとバック。

 

 

まずははみ受けから教えます。

 

軽くビットを当てたまま脚を入れて推進します。

 

当然ここで馬と人とのビットを介してのけんかが始まります。

 

常に一定の強さでビットを当て、馬が反抗してきてもそのままを保ちます。

 

そのうち馬が、自分が楽になれる位置を探し始めます。

 

頭の位置が下がったところでリリース。

 

これを何度も何度も繰り返します。

 

 

少し理解してきましたので、ここでストップを入れます。

 

これも初めは止まりませんので、レインをひいて無理に止めます。

 

やはり何度も繰り返します。

 

そのうち少しずつウォークのままのビットの状態でシートバックをすると止まるようになります。

 

もちろん出来たときには褒めてやります。

 

 

最後にバック。

 

これがくせ者でした。

 

シートバックのままビットを当てて脚を入れます。

 

馬は一瞬バックしようとするものの、すぐに前進しようとします。

 

少しずつレインの引きを強めていきます。

 

私は学生時代に背筋が300kgもあったので、まともに引くと大変なことになります。

 

それでもかなり強く引いてもいっこうに下がろうとしません。

 

ここで、少し考えます。

 

このテンテン、5歳馬なんです。

 

今まで別のランチで暮らしていたこともあるそうなので、これは単純に反抗だと判断しました。

 

 

本日初めてスパを使いました。

 

もちろん騎乗時には付けているのですが、必要でなければ使いません。

 

スパで少しずつプレッシャーを強めていきます。

 

それでもかたくなに反抗してきます。

 

最後の手段!

 

スパで強く蹴ります。

 

とはいえ思いっきり蹴るとお腹に穴が開きます(笑)ので、もちろんその辺りは加減して蹴ります。

 

それでも私が蹴るとかなりの衝撃があります。

 

さっきの反抗はどこへ行ったのか、すぐに下がり始めました。

 

 

ここからが正念場です。

 

今はスパの痛さで下がりましたが、これをシートバックだけで下がるようにしなければなりません。

 

何度も何度も繰り返し、うまくできたときには褒めてやります。

 

すると、最後にはきちんとバックも出来るようになりました。

 

 

乗り始めと比べて、降りるときには別の馬のようになっていました。

 

このような馬に乗るって、ものすごく勉強になるんですよ。

 

自分が正しく馬に接していなければ馬は良くなりませんから、自分が正しく乗れているかどうかのチェックになるんです。

 

今日は大成功!

 

後は何度も同じように乗ることによって、軽い扶助で動くように出来ればOKです。

 

  

 

     

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2006年12月24日

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